|
■消費税と法人税の違い
消費税は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、資産の貸付け及び役務の提供に課税されます。法人税と消費税は別々の税金ですから、法人税の対象とならない収入でも消費税の対象となる場合があり、注意が必要です。平成15年度の税制改正で免税点が3,000万円から1,000万円に引下げられました。この改正によりNPO法人の中でも課税事業者になり、申告が必要となる法人が増加すると思われます。しかし、法人税にはそれなりの対応をしていても、消費税については手つかずというNPOも多いのではないでしょうか。消費税には早めの対応が必要です。課税のしくみや課税額の算出方法など消費税の基礎理解のポイントをまとめてみました。
消費税のもっとも基本的なポイントは、次の3点です。
ア 課税となる収入はいくらか
イ それが1,000万円を超えるか否か
ウ 超える場合は2年後の年度は課税事業者になるので、一般課税が得か簡易課税が得か、 検討を要する
■消費税の対象となる収入
法人の収入を消費税のしくみ上で区分すると、次のチャートのようになります。
NPO法人の収入
→不課税取引 →会費収入、入会金収入、寄付金収入、補助金収入、助成金収入など
(資産の譲渡等に該当しない取引)
→非課税取引 →介護保険収入、土地の譲渡収入、受取利息収入など
(消費税を課税しないこととしている取引)
→課税取引 →事業収入、受託金収入(個々に内容検討が必要)
介護保険による住宅改修の収入
パソコン教室、英会話教室、ヘルパー養成講座などの授業料収入
講演会、バザーなどの収入や新聞、雑誌などの販売収入
会費収入のうち実質的には出版物の購読料や研修の受講料などと認められるもの
固定資産売却収入(新車購入時の旧車両の下取金額など)
※非課税取引とは次の取引をいいます。
@土地の譲渡及び貸付け(一時的に使用させる場合等を除く)
A利子・保証料・保険料など
B社会保険医療等(差額ベッド代等を除く)
C介護保険法の規定に基づく介護サービス(一部課税となるものもあります)
D第一種社会福祉事業、第二種社会福祉事業(授産施設における授産活動としての作業による 資産の譲渡等を除く)
E身体障害者用物品の譲渡、貸付け等
F住宅の貸付け
Gその他一定のもの
※非課税取引は限定列挙されていますが、細かい部分は課税取引となる部分もありますので、注意して下さい。
■課税事業者と免税事業者
課税売上高とは、課税取引の収入のことです。課税か免税かは常に基準期間(2年前の年度)で判断します。
◎基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合⇒消費税を納める必要はありません <免税 事業者>
◎基準期間の課税売上高が1,000万円超の場合 ⇒消費税を納める必要があります <課税事業 者>
具体例 (3月決算とします)
14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度
課税売上高円 1,100万円 900万円 800万円 1,100万円 900万円
1,200万円 1,200万円
判定 12年度次第 13年度次第 課税 免税 免税
課税 免税
判定理由 ア イ ウ エ オ カ キ
判定理由の説明
ア)12年度の課税売上高が3,000万円以下なら免税
イ)13年度の課税売上高が3,000万円以下なら免税
※ア)イ)税制改正前は免税点は3,000万円
ウ)14年度の課税売上高が1,000万円超だから
エ)15年度の課税売上高が1,000万円以下だから
オ)16年度の課税売上高が1,000万円以下だから
カ)17年度の課税売上高が1,000万円超だから
キ)18年度の課税売上高が1,000万円以下だから
(NPOたすけ隊・税理士/秋岡 安)
|