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改革・開放の旗手として突き進む上海。「画一的」なイメージは減退し、人々は個性を発揮し始めた。半年たてば既成概念が通用しなくなる上海。今回は、上海人の市民生活をご紹介しよう。
上海市の広さ
市の面積は6,340Kuで、人口は1,327万人、18区1県(行政・議会あり)から構成されている。通常「上海」と称される中心部9区は、289Ku、625万人で、人口密度2万1,600人と集中している、つまり、大阪市程度の面積に二倍の住民が居住している。
1人当たりGDPが5,000ドルに
1人当たりのGDPが4,000ドルを超えると中進国並みの水準といわれるが、上海は、ここ3年で急速に生活水準が高まった。これは、外資系企業の誘致や国の公共投資、消費刺激策によるものである。1世帯当たりのカラーテレビ普及率は1.5台、エアコン1台、携帯電話0.5台などで、中流家庭では、卸・消費者物価の下落と相まってモノがあふれている。
生活向上への意欲
統計調査によると、1人当たりの賃金は約3万円、夫婦共働きなので約6万円と、全国一の水準にある。収入増を目指し、条件のいい職探しや副業にいそしむ。衣食住費が安いため、贅沢を言わなければ、可処分所得は高い。収入の高さに応じての生活ができるのである。買い物は、「3軒の店を比較する」という言葉が物語るように、値段への関心が高い。このあたり、大阪人と似ていると言われる。
里弄の生活とマンション
北京の四合院に対し、上海は里弄といわれる独特の建築物(長屋のようなもの)がある。ここでは、昔ながらのコミュニティが現存している。近年の都市改造に伴い、里弄は取り壊され、マンションに取って代わられているが、東方明珠タワーにある「上海都市歴史発展陳列館」に行くと、里弄の生活を思い出させる。
学歴社会と資格ブーム
科挙の伝統ある国であり、学歴への信仰が厚い。6・3・3の教育制度は日本と同じであるが、9月始業と半年早い。正規の大学入学者数枠は限られており、20%程度の進学率で、入学・卒業ともに厳しい。幼児のころから家庭教師をつけ、一流大学をめざし、就職後の資格取得意欲も高い。最終的には開業を目指す人が多いが、厳しい競争社会を反映している。
朝の風景
上海市民の足は、自転車ではなく、バス、地下鉄、会社が運行する通勤バスである。郊外への転居により通勤時間が長くなり、露店で売っている10円程度の饅頭を食べながらの出勤も見られる。ちなみに空調なしバスが15円、ありが30円、地下鉄が初乗り30円、タクシーが同150円である。共通で使えるICカードが普及し、収入増を反映し、地下鉄の利用者が増加しているが、15円の節約のため、空調なしバスの愛用者も多い。
職場風景
8時から5時までの8時間勤務、週休2日制勤務が一般的である。職場は自己のキャリアアップの場であり、高待遇の職場があれば簡単に転職する。職員同士が給料を比較しあい、低い給料の者は会社に説明を求める。人間関係重視?のためか、勤務時間内の私用電話が多く、上司の目を盗み、インターネットに興じている。
昼下がりのレストラン風景
勤務時間中のレストランには、話し込んでいる数名のグループの固まりができている若いOLもいる。株式投資、仕事の話など儲け話が多い。営業マンには、コミッション、キックバック制度により、やる気をもたせている。
アフター5風景
一部を除き、勤務時間が来ると、仕事が中途でも退勤する。通常は自宅へ直行する。夫婦のうち早く帰ったものが洗濯や食事を作ったりする。上海人男性は中国一やさしいといわれており、まめに家事を行う。その後、家庭団欒や自分の好きなことをする。朝の食事や昼の弁当には夜の残り物を使うことも多い。
食事・贈り物の大切さ
熱心に電話をかけている人がいれば、食事の誘いである。食事は日頃のお礼と情報交換を行い、人間関係を確認しあう貴重な習慣である。話の内容は軽く、円卓を囲み、みなが軽口をたたきあう。上海では、政治的話題もタブーではない。日頃節約家の人も、誘った人間が全額を支払う。月餅やお年玉の習慣も同様である。流行の流れが速い上海。新しい店や商品ができると我勝ちに先を争う。全国的にも見栄っ張りな上海人といわれる所以である。
(財団法人大阪観光コンベンション協会/草薙勝之)
※筆者は、1999年度大阪府ボランティア・NPOグループ主幹。2003年2月まで上海駐在。

(写真左)庶民の結婚式 (写真右)昔ながらのの下町と高層ビル
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