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2003年9・10月号Vol.53

P1■巻頭コラム&Photo:「市民社会に向けて、個人はどうあるべきか」
P2-3■NPOと政治−NPOと政治の新たな関係をめざして−
P4■NPOとボランティアをつなぐ −マルチライフフェア開催−
P5■NPO法人の消費税基礎講座 後編
P6■上海的社会/市民事情Vol.3 社会システムの違いに思うこと
P7■PLANET VOICE Vol.22 “自分で自分に転勤辞令”(特活)黒潮実感センター事務局長 山下正樹さん

 

NPOとボランティアをつなぐ マルチライフフェア開催

 

去る8月30日土曜日の午後2時から5時まで、大阪NPOプラザ3階ホールにおいて、「マルチライフフェア」が開催されました。NPOとボランティアをつなぐ、いわばお見合いのような場です。「マルチライフフェア」の目指すものをご紹介し、当日の模様をお伝えします。

 まず、そもそも「マルチライフ」とは、何を意味しているのでしょうか。これまで私たちは生活のなかで、仕事と家庭にもっとも大きな価値を置いてきました。そのようなこれまでの日本のライフスタイルに、ボランティア活動を組み入れて「マルチ(多面的・多角的)」なものに転換していこうという提案が、「マルチライフ」ということばには込められています。このアイデアにおいては、「市民のボランティア活動への参加意欲を喚起し、ボランティア活動に参加するためのきっかけをつくり、ボランティア活動を希望する人を実際に活動に結びつけるシステムをつくってゆく」ということが、「マルチライフ」を具体化させるプロセスだと考えられているのです。そのようなプロジェクトの一環として、「ボランティアをしたい」人と「ボランティアが欲しい」NPOとの出会いの場を用意しようと企画されたのが、「マルチライフフェア」でした。
 このフェアに参加したNPOは、主催者である大阪NPOセンターを含めて15団体。福祉、環境、社会教育、人権、国際交流、中間支援など、各分野で活動するNPOがブースを並べて、来場者に資料配付や活発なプレゼンテーションをおこないました。もちろん、ボランティアとして活動に参加してみたい来場者には、そのための具体的で詳細な情報が提供されました。今回、まちづくりなどいくつかの分野のNPOの参加はみられなかったものの、幅広い分野におよぶNPOの参加があっただけに、来場者は会場をひとまわりしてみるだけで、大阪を拠点として活動するNPOにどのようなNPOがあるのかを、おおよそ概観することができるようになっていたといえるでしょう。
 各NPOのブースは、三方の壁にそって会場を囲むように設けられました。残りの一方の壁には、NPOやボランティアに関するパンフレットやフリーペーパーなどのさまざまな資料が集められていて、来場者によりひろい情報を提供していました。
会場中央の入り口に近い方には「NPOなんでも相談コーナー」が設けられ、来場者からのさまざまな相談や質問に、NPOの活動にプロとして携わってきたスタッフがこたえていました。インターネットを使って、その場で情報を検索することもできるようになっていました。
 また、会場中央のもう一方は「ミニ主張コーナー」となっていて、参加団体が順次、マイクを使ってプレゼンテーションをおこないました。
 リタイア後のボランティア活動をさがしておられたシニアの方々から、学生のあいだにボランティア活動を経験してみようという大学生やNGOへの就職の可能性を模索している若者まで、おおよそ百数十名の来場者がありました。来場者は、それぞれに関心のある分野のNPOのブースで、スタッフから団体のミッションや具体的な活動内容など、詳しい話を熱心にきいておられました。
 NPOへのかかわり方はボランティアという形態がすべてではなく、また、NPOのスタッフのすべてがボランティアとして活動に関わっているわけではありませんが、現在、多くのNPOが、ボランティア参加を市民に幅広く求めているのは事実です。
 さらに、ボランティアとNPOの両者にはともに、「市民社会」として語られるあたらしい社会をかたちづくってゆくための実践的な活動として、広範な期待がよせられています。今回の「マルチライフフェア」は、NPO、そしてボランティアを含めた多元的なマルチライフと出会う場を市民に提供する契機となったという点で、一定の成果を挙げることができたといえるでしょう。このようなフェアがより多数の参加者をむかえて、今後も開催されることを期待します。
(編集委員/平田浩司)

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